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オフショア開発とは?
14.12.2021
1:オフショア開発とは?意味や目的、メリットを解説
Tビジネスでよく聞くビジネス用語にオフショア開発があります。
しかし、その意味を正確に把握しているでしょうか。

実は、オフショア開発にはメリットもあればデメリットも存在します。

この記事ではオフショア開発の意味や利用する目的、メリットとデメリットについてわかりやすく解説しています。
これからのビジネスではITの知識は必須のものとなります。最後まで目を通して自社のニーズに合う開発を目指しましょう。
オフショア開発とは
オフショア開発(offshore development)とは、IT開発の一部業務を海外の子会社や、ほかの関連海外サプライヤーを通じて行われる委託開発の一種のことを指します。

日本企業は1980年代から開発費の削減のため、中国に進出した日系企業のシステム支援業務の拡大や中国国内市場への参入を目指し、中国でオフショア開発を開始しました。

そして、2013年までにはアジア各国で約31.9%の日本企業がオフショア開発を実施しています。
オフショア開発の目的
DXの推進やクラウドビジネスの拡大、AIやIoTの活用、さらにグローバル化によりIT人材の需要は年々高まりを見せています。
一方、日本国内ではIT人材の不足が深刻で、経済産業省の調査によると2030年には最大で79万人もの人材不足に陥るという結果が出ています。

さらに、人件費の高騰も深刻な問題です。
こうしたことから、IT人材を多く抱えるアジア諸国へのオフショア開発の活用が注目されているわけです。
つまり、オフショア開発の目的は人件費の抑制とIT人材を確保するための手段ということになります。
オフショア開発のメリット・デメリッ
オフショア開発に限らず、どのようなことにもメリットとデメリットがあります。

オフショア開発のメリットは、コストの削減と人的リソースを確保できる点です。
一方で、デメリットとしてはさまざまなコストがかかることでしょう。

大事なポイントなので、それぞれを詳しく見ていきましょう。
メリット1:コストの削減
システム開発費用はITエンジニアの人件費に比例します。
これはオフショア開発にもそのまま当てはまります。

例えばシステム構築を外注に出した場合に、ITエンジニアが10人で6ヶ月の期間が必要だとします。
ITエンジニアの人件費が1人あたり100万円だとすると、100万円×10人×6ヶ月で6000万円がシステム構築にかかることになります。

つまりITエンジニアの人件費を下げればシステム構築費用が浮くことになるのはおわかりでしょう。
オフショア開発の場合は国内のITエンジニアの人件費が100万円だとするとその30%から60%で済みます。
メリット2:人的リソースの確保
オフショア開発が始まった頃はコストの削減のみが目的とされていました。
しかし現在では人的リソースの確保も重要となっています。国内でITエンジニアを確保することは年々難しくなっています。

2030年には最大で79万人が不足することは既にお話した通りです。
しかし近年ではアジア諸国でも高度な教育を受けた優秀なITエンジニアが数多くいるため、彼らの手を借りるのは必然的な流れとなっています。
デメリット1:コミュニケーションにコストがかかる
オフショア開発のデメリットその1はコミュニケーションにコストがかかることです。
窓口となるブリッジSEには、日本語が堪能な人が担当になることも多いですが、問題はその先です。

仕様書などはブリッジSEが日本語から現地の言葉に翻訳しますが、以降の開発は現地の言葉によって進められることになります。
そのため、想定と異なる開発になってしまう可能性があるため注意が必要です。

日本語で開発が完結する国内とは異なり、異なる言語というワンクッションが入るためコミュニケーションコストはどうしても大きくなってしまうでしょう。
デメリット2:品質管理や進捗管理などの管理コストがかかる
オフショア開発のデメリット2つめは、品質管理や進捗管理などの管理コストがかかることです。
海外での開発は、品質に関する考え方や商習慣の違いなどにより、難航する場合があります。

これを解消するためにはどうしても品質管理や進捗管理などの管理コストをかけなければなりません。しかし、こうした問題の対処については体系化されていることも多く、問題が発生する前に解決されることがほとんどです。
まとめ
この記事では、オフショア開発の意味や利用する目的、そのメリットとデメリットについて解説してきました。
今やオフショア開発はIT業界にとって避けられないものになっています。

また、海外のITエンジニアの質もどんどん向上しています。
その一方で人件費はまだ抑えられているので、メリットの方がデメリットを上回っているといえます。

オフショア開発に未だに乗り出していないのなら相対的に遅れることになるでしょう。
開発にお悩みの方は、オフショア開発を検討してみてはいかがでしょうか。
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